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写真で彩る、何でもない日常

大三元レンズへの憧れと、現実問題

 最近、良からぬことを考えるようになってしまいました。それは、「大三元レンズが欲しい」。

今日はそんな欲望を、客観的かつ冷静に考え直すために書いた記事です。笑

そもそも、今回欲しい「大三元レンズ」とは

そもそも大三元レンズとは何か。改めて書くまでもないかもしれませんが、どこのメーカーでも大抵ラインナップされている、F2.8通しのズームレンズのことを俗に大三元レンズと言っているようです。(一方、ワンランク下のF4通しレンズを「小三元」とも)

 

CANONの場合、以下が大三元レンズにあたります。(最新モデルで記載)

  ①広角:EF16-35mm F2.8L III USM

 ②標準:EF24-70mm F2.8L II USM

 ③望遠:EF70-200mm F2.8L IS II USM

特徴1:とにかく高価

 いずれのメーカーも、この大三元レンズはフラッグシップ的な位置づけにあり、高い堅牢性と解像度を誇っています。その分お値段もお高い。メーカーにもよりますが、最新モデルとなると、20万円前後が相場でしょうか。型落ちの中古なら10万円を割るものもありますが、それでも高いことには違いありません。

参考までに、CANON上記3製品の新品最安値は、2018年3月14日時点で以下の通りとなっています。(価格.comより)

大三元

 ①EF16-35mm F2.8L III USM:215,800円~

 ②EF24-70mm F2.8L II USM:164,120円~

 ③EF70-200mm F2.8L IS II USM:211,420円~

 

小三元(参考)】

 ①EF16-35mm F4L IS USM:111,998円~

 ②EF24-70mm F4L IS USM:107,000円~

 ③EF70-200mm F4L IS USM:115,440円~

 

やっぱ高いですね…。

特徴2:重い

一般的に、明るい分重いです。これは写りとトレードオフといっても過言ではないかもしれません。特に、フルサイズカメラとの組み合わせになると、1日持ち歩くのが苦痛になりそうです…。

大三元

 ①EF16-35mm F2.8L III USM:790g

 ②EF24-70mm F2.8L II USM:805g

 ③EF70-200mm F2.8L IS II USM:1490g

 

小三元(参考)】

 ①EF16-35mm F4L IS USM:615g

 ②EF24-70mm F4L IS USM:600g

 ③EF70-200mm F4L IS USM:760g

特徴3:アクセサリーなども高くなる

 レンズが明るい分、口径が大きくなるため、フィルター類なども比例して高価になる傾向にあります。例えば、標準ズームの「EF24-70mm F2.8L II USM」の口径は82mm。ワンランク下のF4レンズは大抵77mmなので、その大きさがお分かりいただけるでしょう。

私はあまり使いこなせていませんが、風景写真には必須ともいえるPLフィルターやNDフィルターなど、複数種類を揃えるとなると、かなりの出費になるのです…。

特徴4:でも写りが良くて明るい

上三つはデメリットと言える部分でしたが、それと引き換えに明るく、写りが良く、かつプロ使用に耐えうる堅牢性と信頼性を兼ね備えているのが大三元レンズ。レンズ沼にハマった人にとっては、必ず「いつかは…」と憧れるレンズ達なのです。

 EF24-70mm F2.8L II USMが欲しい

 で、今回欲しいなと思っているのは、大三元の中の標準ズームレンズである「EF24-70mm F2.8L II USM」。

先日、こんな記事を書いておきながら…ですが。

preciousjunk.hatenablog.com

 

でも、なぜ欲しいと思うようになってしまったかと言うと…。

旅行用にオールマイティーなレンズが欲しくなった

今標準ズームとして使っているEF24-105mmF4L ISもとても良いレンズです。使い勝手のいいズーム域に、適度な重さ、それに高いレベルで最低限の写り、しかもIS付。でも、ちょっといい感じにぼかしたいとか、作品ぽくにしてみたい、と思うと、どうしても単焦点レンズの出番になってしまう。

かといって、旅行にいちいち単焦点レンズなんか持っていけない。特に、嫁さんと一緒の時に、いちいちレンズ交換なんかしてられない…。

というわけで、単焦点(いわゆる並単)にも迫るという大三元レンズであれば、一本で事足りるのでは、と思ったわけです。 ちょうどGWに旅行を計画していて(しかも生まれて初めての離島)、そこに持っていくレンズで悩み始めたのがそもそものきっかけ。

意外と手が届く…?

いや、これは半分嘘です。実際先立つものはありません。

でも半分はホントで、大三元を買ったら、きっと今持っている並単のEF35mmF2とか、EF40mmf2.8とか、場合によってはEF24-105mmF4L ISも手放せる。じゃあそれらを下取りに出して、EF24-70mm F2.8L II USMを中古で買ったらどうなるか?と試算してみたら、差額7万円くらいになることが分かりました。

まあそれでも高いので、ローンを組むとか、ボーナス払いになるんでしょうけど、雲の上の存在だと思ってたレンズが意外と手が届く場所にあるのでは?と思い始めてしまったあたり、レンズ沼にずっぽりハマっている証拠です。

どんな世界が広がるのか、興味がある

私がフルサイズカメラを買った理由と通じるところがあるのですが、つまるところこれが大きい。最高級レンズってどんなものなのか、味わってみたい。

言い方は悪いですが、ダメなら最悪売れば金になるし、一回使ってみるのもありなんじゃないか?

以前、会社の上司が言ってました。「何事も、最低と最高のものを味わってみろ。きっと人生の幅が広がるぞ」。

まさに、大三元こそ最高のレンズ(個人の見解)。世界を広げるために、使ってみたいな、と。

でも、本当に必要か?

でもふと冷静になると、いくら欲しいとはいえ「本当に必要か?」との思いも出てきます。

過剰スペックかも

 そもそも、そこまでの解像度が必要なのか?明るいレンズが必要なのか?

別に等倍鑑賞するわけでも、フォトコンに応募するわけでもない。何より腕が追いついてない。

何を求めてf2.8レンズを必要としているのか。

冷静になるとよく分からなくなります。

重くなる

 今よりも重くなるけど、それに耐えられるのか?特に旅行なんかでずっと持ち運びすることを考えたら、805gは重すぎるのではないか。100歩譲って今は大丈夫でも、子どもなんかができたら厳しいのでは…。

 ズーム域も狭まる

 そもそもレンズ交換を極力減らすことが目的なのであれば、105mmまでカバーできる「 EF24-105mmF4L IS」の方が使い勝手は間違いなく良い。70-105mmの焦点距離を犠牲にしてまでf2.8をとる意味とは?画質の差に、その価値を見出せるほどなのでしょうか。

ここが一番の悩みどころです。

その先の楽しみがなくなる

これは一つの考え方ですが、一度「最高のもの」を手にしてしまうと、それで満足してしまって、その先の楽しみがなくなってしまうような気がして。少なくとも自分の場合。

単焦点レンズとかまで広げれば、L単とか、大三元以上の写りをするレンズはあるでしょうが、少なくともズームレンズと言うカテゴリにおいては、もうその先の楽しみがなくなってしまうことになるんじゃないかと思ってます。

まだまだ腕も未熟だし、今のレンズ構成で十分楽しめているんだから、当分は今のままでも良いんじゃないか。楽しみはまた先にとっておこう。そんなことを思うわけです。

結果、まだ買わない

というわけで、結論はまだ出ていません。少なくとも「今すぐには買わない」というのが現時点での結論でしょうか。

もっと今のレンズとカメラで腕を磨いて、今のレンズじゃだめだ!と思えるほど突き詰められた暁には…また購入を検討したいと思います。物欲が勝ってしまい、勢いで買っちゃう可能性はありますけど…。

長文駄文、最後までお付き合いいただきありがとうございました。