precious junk

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写真で彩る、何でもない日常

理想のレンズ構成を求めて

レンズ沼」というパワーワード

カメラという趣味はとにかく金がかかります。

それを象徴するのが、いわゆる「レンズ沼」という言葉。中でもトップシェアCANONカメラともなると、サードパーティまで含めて実に様々なレンズが存在しており、入れ替わりも激しいです。2018年2月6日時点、価格.comのレンズカテゴリで「キヤノンEFマウント」と検索すると246件ヒットしますし、そこに型落ち品まで含めると恐ろしい種類になります。


そんなわけで一眼レフを始めると、「あのレンズも欲しい」「このレンズも欲しい」と飽くなき欲望に飲まれていき、レンズを売っては買い、買っては売って、ズブズブと沼に嵌まっていくというわけです。何を隠そう、私もこれまで20本は優に超えるレンズを使っては売り…を繰り返してきました。

 

不思議なもので、「欲しい!」と思って新しいレンズを買っても、渇きが満たされるのは僅かな期間。すぐに次のレンズを探して、物色を始めてしまうあたりがレンズ沼の恐ろしさ。エスカレートしていくと、利用目的より所有欲を満たすためのレンズ収集になっていくこともあり…非常に闇が深い。。

 

そんな闇深いレンズ沼ですが、紆余曲折を経て、ようやく私にとって理想のレンズ構成が揃いつつあるので、今回はそんなタイトルで少し書いてみたいと思います。

センサーサイズによるレンズの互換性という罠

本題の前に、そもそもの話。ご存知の方も多いとは思いますが、同じメーカーでも、センサーサイズによって使えるレンズ、使えないレンズがあります。これがまたレンズ沼を深いものにする一因。その違いはネット上のあちこちで解説されているので割愛しますが、簡単にまとめると以下の通りです。

センサーサイズや構造による、レンズの互換性有無

APSサイズとフルサイズなど、カメラに搭載されるセンサーはサイズの違いによって何種類かに分かれます。CANONの場合、APSーCとフルサイズ、またAPSーCサイズの中でもミラーレス用と一眼レフ用でレンズが分かれており、以下の通りの分類となっています。

 ①APS-Cのミラーレス専用 →EF-Mレンズ
 ②APS-Cの一眼レフ専用 →EF-Sレンズ
 ③フルサイズ対応 →EFレンズ

上記のうち、③はAPSーCサイズの一眼レフにも装着できますが、逆はできません。また、①は②③に装着できない一方、マウントアダプタを使うことで②③をミラーレスに着けることは可能です。このように、同じ会社のレンズでも、使えるカメラと使えないカメラがあります。

センサーサイズによる、レンズ焦点距離の変化

上記の通り、APS-Cとフルサイズはセンサーサイズが違います。この構造上、レンズの焦点距離も変わってきます。その具体的なロジックは詳しいサイトを見ていただくことにして…例えば24mmという焦点距離のレンズがあったら、フルサイズカメラだと24mmとして使えますが、APS-Cカメラだと1.6倍した焦点距離である約38mm相当の焦点距離となります。簡単に言うと、同じレンズでも、使うカメラによって焦点距離が変わるわけですね。

 

私もAPSーCからフルサイズに移行した人間の1人ですが、元々フルサイズを見越してレンズを選んでいたわけではなかったため、移行時に引き継げたレンズはほぼなし。あったとしても、上記焦点距離の都合上、使い勝手が変わってきます。要するに、APSサイズのカメラとフルサイズのカメラでは理想となるレンズ構成も全然変わってきますし、フルサイズ移行の際、それを身をもって痛感したわけです。

私にとっての理想のレンズ構成

ここでようやく本題です。フルサイズ移行時に一からレンズを揃え始めたことで、本当に必要なレンズを見直す機会にもなったため、今は現状ベストと思える布陣であると思っています。

 

私の主な被写体は日常や旅行でのスナップ、あとはちょっとした風景とか花あたり。乗り物とか動物はほぼ撮らないので、望遠側は必要ありません。また、車を持ってないので、重いレンズは基本買いません。そんな感じで選んだ結果、今のレンズ構成は以下の通り。(特記以外、CANON製)

 

 ①EF16-35mm F4L IS USM

 ②EF24-105mm F4L IS USM

 ③EF35mm F2 IS USM

 ④Carl Zeiss Planar T*1.4/50

 ⑤EF100mm F2.8L IS USM

 

この構成のポイントとしては、

 

 ●望遠側が105mmまでカバーできる、万能ズームレンズ

 ●軽量、コンパクトで使い勝手の良い35mm、50mm

 ●中望遠にも、マクロにも使える100mm

 

ってとこでしょうか。

 

やはり、②のズームレンズが105mmまであるのが非常に便利。これが24-70mmとかだと、望遠側が物足りなくて、結局70-200mmとかが欲しくなってしまう。でも、私の用途ならだいたい105mmで何とかなるんです。それでも足りなければトリミングすればよい、と割り切っています。

あとは単焦点の中でも、特に④は味のある写りとコンパクトさが魅力。このレンズを使うようになってから、改めて「50mm」という焦点距離の使い勝手の良さを感じています。広角でも望遠でもない絶妙な画角だからこそ、どこからどこまでを写そうか、どこを切り取ろうか、とても勉強になる画角でもあります。

この構成で、旅行なら①②を、散歩とかなら③④いずれかを、さらに必要に応じて⑤を、と言った感じで、大抵このうち二本の組み合わせで出かけています。一番重い24-105mmでも670gなので、一日持ち歩くのも苦になりません。


焦点距離とも上位互換レンズはありますが、高いだけでなくその分重くなりますし、とりあえず現状はこれがベストかなと思っています。あとは、子供ができたりして必要になったら、望遠側を買い足すくらいですかね。

 

まあ、結局のところ、撮影対象や目的によって理想のレンズ構成は人ぞれだと思いますが、ひとつの例として参考にしていただければと思います。

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フルサイズ移行も見据えたレンズとは

ここからは、自身の経験を踏まえた私の考えを少しだけ。

前段でセンサーサイズとレンズの話に触れましたが、もし今APSを使われていて、将来的にフルサイズ移行を考えられているのであれば、やはり少しでも今からフルサイズ対応のレンズを揃えられると良いんじゃないかと思います。これは、自分の反省そのものです。APS時代はAPS専用レンズばかりを集めていたので、今となっては勿体なかったな、と。

 

とはいえ、APSとフルサイズでは画角も変わってくるので、そのまま使えるレンズは案外限られてくるもの。 

そんな中、CANONでのオススメは、「EF17-40mm F4L USM」と、「EF50mm F1.4 USM」あたり。

前者はフルサイズ対応レンズとしては安価で、かつAPSだと標準レンズとして、フルサイズでは広角レンズとして使い勝手が良いです。私もAPSカメラと一緒に使っていましたが、フルサイズ移行前に手放してしまったため、フルサイズカメラを買った時にはひどく後悔したのを覚えています。


後者は、安い割に写りが良い。APS だと中望遠になりますが、ポートレートとかには最適ですし、フルサイズになると50mmは何かと使い勝手が良いです。F1.8だとさらに安いですが、1.4でも中古なら2万円台。F1.8に比べて格段に良い写りをしますので、最初からこちらを買うのをおススメします。もしくは少し値が張りますが「EF35mm F2 IS USM」も良いレンズです。こちらはAPSだと標準画角に近い56mm相当。フルサイズだとスナップに重宝しますし、何より値段の割に写りが抜群です。

 

逆に上で紹介したEF24-105mmやEF24-70mmなど、フルサイズだと標準ズームに位置づけられるレンズは、APSだと広角側が物足りないため、フルサイズ移行時に買い足すのが良いと思います。

 

最後に

こんなことを言ってしまうと元も子もないですが、理想のレンズ構成は目的と予算によって十人十色ですし、私だってまた撮影目的が変わるにつれ、今の構成で満足できなくなってくることは間違いないでしょう。あくまで現時点でのベスト布陣というだけ。でも、そうやって色々なレンズを使ってみて、自分にとっての理想を求めるのがカメラの楽しさでもあると思います。